令和3年の天体遠征は楢葉町から!|第3稿

TL; DR

glasnsciです。実は1月は2週連続で楢葉町遠征をしております。2週連続で片道200km超えの遠征とかどうかしてると思います。とうとうワタクシも行き着くところまで来てしまったのでしょうか。本稿は2週目、16日の遠征記です。

露骨な宣伝

大顧問に当日の様子を動画化していただきました。遠征地に集ったのは、大顧問そーなのかーさん、ワタクシ、そして兄のあにすのすちです。トピックはそーなのかーさんのご自宅にはホルムアルデヒドがあるということですね。なんでだろう。でもワタクシも無水エタノールとかメタノールとかあるしあながち不思議でもないのかも。段々と星鍋動画を撮影するヒトが増えて、天体写真界隈のイチジャンルとして着実に定着してほしいですね。 snct-astro.hatenadiary.jp

同日のそーなのかーさんの遠征記はこちら。

so-nano-car.com

遠征の目的

今回の遠征は、大顧問を含めて新年会を開く以外にも、そーなのかーさんからプレートソルビングによる自動導入の補償を伝授してもらうという目的がありました。前回の楢葉遠征でそーなのかーさんから「汝、プレートソルビングを身につけるべし」と言われたためです。ワンスターアライメントを取れば自動導入なんて余裕のよっちゃんイカだと思っていたワタクシでしたが、前回カペラでアライメントを取っていたつもりで別な星を指定しており、自動導入が合わずに1時間以上時間を浪費しました。

が、しかし。今回は先週までのワタクシとは異なります。今回は、ASPS(All Sky Plate Solver)、Plate Solver2、APT(Astro Photography Tool)を導入してプレートソルビングによる写野の自動判定ができるようになったのですから。が、その詳細は後日に述べます。

顛末

9日と同じように12時ころに出かけると、東京はその日は偉い晴天で、抜けるような青空でした。ただし、前日黄砂が飛んでいたためか地平付近は白っちゃけていて、透明度には一抹の不安。今回はあにすのすちが同行者としています。同じ車の運転者が複数いるというのは素晴らしいことで、普段一人で握っているハンドルを交代できるというのは大きな利点です。主に帰りにその効果を発揮します。

北茨城に入る頃にはだんだんと曇り始めて、いわき市を出る頃にはポツポツと雨が降り始め始めました。わざわざ200km以上も車を転がしてきたのに雨が降ってくるだなんて、と不安になります。しかし、そーなのかーさんが事前に穴が空くほどSCWとWindyを、まさしく入念に検討した結果楢葉に決まったのです。晴れるに決まっています。隣でハンドルを握っていたあにすのすちも「降ってしまったねえ」とボヤいていましたが、そんなの屁の河童です。余裕のよっちゃんです。晴れるなんて、あたり前田のクラッカーであります!

結局、動画内で大顧問が発言したように、晴れました。さすがそーなのかーさんです。前週の9日はとてもマイナス5℃と相当に冷えたのですが、そんなに寒く感じませんでした。そーなのかーさんが水を注ごうとして過冷却になって凍っていくのを見て、ワタクシも置いておいたペットボトルを振るとシャリシャリとみるみる凍っていったほど。私は初めて過冷却を見て喜んでいたのでした。一方で、16日はそんなに冷えず、気温的には相当に暖かい日でした。暖かい日でしたが……風がとても強くて寒い。ガイドグラフが暴れに暴れていました。 f:id:fornax:20210128213610p:plain

ラップトップ端末の前で右往左往するグラフを見て立ち尽くすワタクシ。真っ暗なダム湖の駐車場に「なぬまづ!」と声が響きます。そーなのかーさんが鍋をつつきつつ、その様子を見て一言。
「ガイドグラフなんてクリスマスツリーの電飾と一緒ですよ。それより管理事務所脇の線量計ってあんなに有効数字あるんですかね」
ないと思います。

試しに300秒露光した写真を見ても、案外に星が流れていません。「ほーん。大丈夫そうですね」とそーなのかーさんと見ていると大顧問が後ろから覗き込み
「まあそーなのかーさんが自分で使うならそのコマもボツでしょうな」
さすがプロの皆さんは違いますね。場数が違う……。

寒くなってきたので堤体を走ろうとして地面が凍っていてころびそうになったり1しながら撮影しつつ、1時ころになると曇ってきたので撤収。

釣果

一度処理しましたが、緑っちゃけていたのでPCCのBackgroundを見直してかけ直しました。なんだかいい感じです。

M81 and M82 (Reprise)
date: Jan. 16th, 2021
location: Naraha-machi Town., Fukushima Pref., JPN
optics: Takahshi FC-76 w/ reducer (438mm F5.8)
camera: Canon EOS 5D Mark IV (unmodefied)
mount: iOptron GEM45 w/ QHY5l-II and PHD2
exposure: ISO6400, 60sec x 10frames, 120sec x 10frames, 240sec x24frames, 300sec x 7frames










恥を忍んで前のデータも掲載しておきます。 M81 and M82

最後に

本題とは関係ありません。今週末はだぼさん(@dabo_pic)が立ち上げた「天体写真画像処理研究会」の月次定例です。前回お酒に酔ってうかつにも「来週僕も喋れたら良いですね~」などとほざいてしまって言質を取られてしまったワタクシ。なにか喋らないと。画像処理そのものではない、ちょっと引っ掻き回すようなネタを用意していますが、ウケるのでしょうか。ちょっと不安。

dabokun.github.io


  1. 以前Aramisさんが「星見に必要なモノは知識でも機材でもなくまず第一に寒さ対策」と書かれていました。同感です。ただし、最悪、走り回って温まればいいかなという脳筋プレイです。だって常時50Wくらい、走り回ってくれば100W~120Wくらいは発熱します。aramister.blog.fc2.com Aramisさんも同思考のようです。