ソフトフィルターで差をつけろ!

TL; DR

お久しぶりです。最近動画制作に注力しているSonnarです。思えば2か月ぶりになってしまいました・・・

さて、今回はソフトフィルターについてお話ししようと思います。「いつも撮っている写真・動画にもう一味加えたい!」と思っている方必見です。 f:id:fornax:20201105172859j:plain

1. ソフトフィルターとは?

まずは、ソフトフィルターについて簡単にご説明します。ソフトフィルターは、レンズの先端に装着できるフィルターの一種であり、光をにじませ、ソフトな模写を得ることができるフィルターです。少し専門的な言葉を使うと、ハイライト・シャドウ部のコントラストが弱まり、 "ふんわりしたように見える" ということです。使用用途は様々ですが、例えば、ソフトフィルターを装着したレンズで星空を撮影すると・・・

LakeYamanaka_FE24mmF1.4GM
ソフトフィルターを装着して撮影した画像

このように星が滲み、星座等もはっきり見えるようになります。この "滲む" という効果は、強い光を受けている場所ほど大きくなり、光を発するような模写になります。

ここ数年、YouTube等の動画コンテンツの普及に伴い、写真だけでなく動画でもソフトフィルターを用いることが多くなってきました。(元々動画での使用がメインですが・・)

2. ソフトフィルターの紹介と撮り比べ

それでは、Sonnarが所有しているソフトフィルターをご紹介します。

soft filter
所有しているソフトフィルター

Kenko PRO SOFTON-A (W) [プロソフトンA・ワイド]

まず一つ目が、Kenkoの PRO SOFTON-A (W) になります。初めて購入したのがこちらのソフトフィルターでした。特徴はこんな感じです。

  • フレアなどの影響を抑える「デジタルマルチコート」を採用
  • 絞り値制限なく使用可能
  • プロソフトンの効果弱タイプで、弱い効果を狙う方におすすめ

製品ページでは、”弱い効果” と記載がありますが、使ってみた感じでは、そこそこの効果が得られる気がしています。星・ポートレート・夜景撮影等で使用してみましたが、自分のお勧めは星撮影です。

ポートレート・夜景撮影時は、ソフトフィルター特有の ”画面が白っぽくなってしまう" 現象が顕著に表れるフィルターでした。いかにも、という感じになってしまうので苦手な方も多いかもしれません。

一方、星空の撮影においては、明るい星々がより強調され、幻想的な絵を得ることができます。特に、星空タイムラプスをよく撮るSonnarにとっては必須アイテムです。

LakeYamanaka_FE24mmF1.4GM
SONY FE 24mm F1.4 GM + Kenko PRO SOFTON-A (W)

Tiffen Black Pro Mist 1/4

続いて紹介するのが、Tiffenの Black Pro Mist になります。

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Tiffen Black Pro Mist 1/4

Tiffenとは、70年以上に渡って写真・映画・TV用ガラスフィルターを作り続けてきたメーカであり、ハリウッドの映像作家達の厚い信頼の獲得や、アカデミー賞技術部門を受賞するなど、世界的に高く評価されています。

Tiffenからは数多くのレンズフィルターが発売されていますが、この Black Pro Mist は、ソフトフィルターにあたるデフュージョンフィルターになります。特徴はこんな感じです。

  • フレアが少なく、ハイライトを抑えることができる
  • 画面を白っぽくしない
  • シチュエーションを選ばず使用できる

先ほど紹介した PRO SOFTON-A (W) とは違い、画面を白っぽくしないのが一番の特徴だと思っています。ピントが合っている部分の解像力をそのままに、光源 (ハイライト部) だけを綺麗に滲ませてくれるようなイメージです。このフィルターの使用頻度は一番高く、常にレンズに装着しています。

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Tiffen Black Pro Mist 1/4

作例を見ていただければお分かりだと思いますが、とにかく光源の滲み方が綺麗なんです。街頭やビルの明かり、この時期はイルミネーションの撮影にも有効だと思います。 普段撮影している絵に、「もう一味加えたい!」と思っている方は、このTiffenのフィルターを一番にお勧めします。

Kenko BLACK MIST No5

最後に紹介するのは、Kenkoの BLACK MIST No.05 というソフトフィルターになります。こちらのフィルターは、2020年10月16日に発売したばかりで、Sonnarが持っているソフトフィルターの中では一番新しいものになります。こちらのフィルターの特徴は以下の通りです。

  • ハイライト・シャドウ部のコントラストを抑えることができる
  • 画面を白っぽくしない
  • 夜景や逆光撮影に有効

こちらも、Tiffenと同様に画面を白っぽくしないのが特徴です。(名前も似ていますが、Tiffenのフィルター性能を意識しすぎでは。)

もともとkenkoには、「ブラックミストNo.1」というソフトフィルターがありました。しかしそのフィルターは、強い逆光や夜景撮影の環境下において、光の拡散が強すぎるという課題がありました。「ブラックミストNo.05」ではそれらの課題を解決し、ソフト効果も「ブラックミストNo.1」の約1/2と言われております。

こちらのフィルターも、「少しだけ味を加えたい!」と言ったときにお勧めです。Sonnarも絶賛お試し中のフィルターになりますが、たしかに程よい効果が得られそうです。

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Kenko BLACK MIST No5

撮り比べ

それでは、簡単にではありますが、今回紹介した3つのフィルターを同じ環境下で撮り比べしてみます。まずは逆光でのシチュエーションになります。

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撮り比べ1

いかがでしょうか。逆光のシチュエーションでは、Tiffenの Black Pro Mistがかなり特徴的ですね。光芒が綺麗に出ていると思います。 Kenkoの PRO SOFTON-A (W) は少しふわっと、BLACK MIST No5は気持ちふわっとする感じで、品の良さが出ていますね。

このような感じで、逆光でのシチュエーションでソフトフィルターを装着することで、太陽の光をより強調することができ、一味違った写真が出来上がります。

続いて、LED電球を背景に置いたシチュエーションで見てみましょう。 f:id:fornax:20201114151850j:plain

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撮り比べ2

いかがでしょうか。フィルターなしに対して、3枚のソフトフィルターの効果は確認できますが、ソフトフィルター間での比較をした場合、フィルターによって大きな差はないように感じます。

このように、ソフトフィルターは、意外と被写体・シチュエーションを選びますので、それぞれの撮影スタイルに適したフィルター選びが重要になってきます。

「こんなシチュエーションで撮影してほしい!」等ありましたら、コメントを頂ければ幸いです。

3. 最後に

今回は3枚のソフトフィルターを紹介させていただきました。ソフトフィルターを使用することで、いつもと違った雰囲気の作品を作り上げることができます。

ソフトフィルターを使用したことがない方、この記事を読んで「気になる!」と思った方は是非試してみてください。 ちなみに、今まで使用してきたフィルターで一番おすすめなのは、やはりTiffenです・・・

それではまた。