駄文を脳内マルカリアンチェーンする方法

TL; DR

glasnsciです。明日から使える駄文の生成方法を伝授します。秘伝です。悪用しないでください。大体は、意味のわからない言葉を要所要所に散りばめることによって制作します。会社での業務報告、日報等でお使いください。

Enoden 305 Series

はしがき

最近、ブログを書くときは

  1. 要旨(TL; DR:Too long, didn't read→長すぎて誰も読まねーよ)
  2. 駄文
  3. 本旨

の三段構成にするよう心がけています(2と3は一緒のこともあるのですが)。需要がないことは百も承知ですが、本記事では、「2. 駄文」に毎度書いてる茶番部分の書き方について簡単に解説します。

名文をパクろう

名文とは天から降りるもの

神明は唯平素の鍛錬に力め戰わずして既に勝てる者に勝利の榮冠を授くると同時に、1勝に滿足し治平に安んずる者より直に之を褫う。古人曰く勝って兜の緒を締めよと(聯合艦隊解散之辞)

聯合艦隊解散之辞はいわゆる最高峰の「名文」の一例で、おそらくこれに異を唱える人はそう多くないと思います。もっとも、時代とともに価値観は移り変わるものです。100年も200年も経ってからの未来でも聯合艦隊解散之辞が名文であり続けられるかは断言ができません。が、このさき少なくとも数年は駄文であるという評価を受けることはないでしょう。このような文章はその時代・その世代の最もよい教育を受けた、いわゆる碩学が閃くものです。決して、われわれのような盆栽、もとい、凡才がげに素晴らしい文章を作り出すのは無理があります。

まずはパクる

私がよく「駄文扱い欄」で書いているのは、このような名文のオマージュ、どころか、パクリです。たとえば、以前書いた記事の一部です。

新型コロナウイルスの流行が収束してから7年が経過しました。この時期、日本では、全体主義者によって「自粛警察」という組織が結成されました。いわゆる隣組制度の75年ぶりの復活です。新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年以降の数年間は、国民同士が相互に監視しあう社会になり、さながら旧東ドイツのような様相を呈しました。さらに日本政府は密告を奨励。密告により思想犯が発見・逮捕されると報奨金が支払われることを知った国民はこぞって密告を行ない、自分の妻や夫、親兄弟、果ては息子や娘までを政府に突き出しました。彼らの身元を引き受けたゲシュタージの公文書では、国民のおよそ7人に1人が協力したという記録が残っています(ナレーション:山根基世

この文章は「新・映像の世紀 世界は秘密と嘘に覆われた」からパクってきました。ナレーションが山根基世な時点で気づく人も多いでしょうか。いかにもそれらしいことのようかに見えるのは、過去に起こった事実とありえそうな嘘をごちゃまぜにして書いているからです。実際過去に起こったのは下記の事柄です。

  • 旧東独では住民が相互監視し、密告し合う社会であった
  • 旧東独ではベルリンの壁を越えたり、その企てをしたものを逮捕すると報奨金が払われた
  • 密告制度には国民の7人に1人が協力した

最近は、コロナウイルスで自粛の機運が高まり、そのせいで自粛していない人を叩く風潮が生まれましたので、いかにも旧東独の住民同士の監視社会が思い出されます。そこで、先に挙げた事実をもとに、実際に起こり得そうな文章として肉付けします。

あとは、映像の世紀のナレーションを真似て、最後に「国民の7人に1人が協力した」や「クリスマスにまた!」、「~を支配する巨大な国家でした」など、印象深い言葉で結びます。完成です。

ここで大事にしておきたいのは、何も映像の世紀を真似をするということではありません。世に広がる名文の構成や、その一節を真似をするということが大事なのです。また、その際に事実と嘘を少しずつ混ぜるということが大事なのです。

迷文は凡人がトイレでひねり出すようなものです

対して、下記はなにかの名文をもとにしないで書いた迷文です。

前回掲載した写真1についてTwitterで「まだまだやることがありそう」発言したところ、コモンのnagahiro先生から

(超訳)「ノイズが多くてキッタナイですね。このような詮無き写真を発行するとは天文部幽霊部員2にあるまじき所業。腹を切って死ぬべきでしょう」 とのお叱りを賜りました。

「どらどら、手本を見せてあげやう。悪ゐことは言わなゐ。生デエタを、をぢさんにかしてみなさゐ」

しかし、するとありがたいお言葉とともに、数瞬。光の早さでお手本と、スタックのみ、レタッチ前の画像が送られてきました。同時にnagahiro先生からの御神託。

「なむじ まよへるこひつぢよ あーるすたっかーをつかうべし」 ワタクシは解脱しました。

わーるどかっぱずし

この会話は、仙台高専天文部顧問のnagahiro先生との実際の会話をほとんど引用する形となっています。変なややこしい言い回し、旧仮名遣いで装飾することで読者を混乱させ、迷文化しています。ところどころに、現代では使用する頻度が少ない言葉遣い「詮無き」や、発生しない概念「腹を切って死ぬべき」など、強烈な印象を残す言葉を散りばめておきます。同時に、誰かを勝手に神格化して祀り上げておくのも混乱を招くのに有効です。GHQが神格化は禁止しましたからね。現代では消えた概念1です(本ブログではとりあえず同志sonnarを祀っておくことにしましょう)。

そして、最後にはなにか強い印象を残す言葉をおいておきます。この場合は「わーるどかっぱずし2」です。このような最後に全く意味のなく見た人が混乱するような、本文と脈絡のない言葉を置くと途端に迷文化するという特徴があるので、みなさんも積極的に使ってみてください。意味のわからない、強い言葉、大事。

まとめ

いかがだったでしょうか?3 この記事はベッドの下から出てくるホコリなみに役に立たないものですが、ぜひ使ってみてください。


  1. 「スーツは神」というのもありますが無視しておきましょう。

  2. 「わーるどかっぱずし」は高専時代の倫理の先生が、授業中に発した言葉です。この言葉でダダでさえ静かだった教室はますます静まり返りました。「この間からワールドカップが開催されている。連日テレビはボール蹴りの報道ばっかりだ。ところで、昨日、私は寿司をたべた。寿司ってのはつまんで、パクっと食べるんだ。君たちだって寿司をパクっと食べる。わーるどかっぱずし」みたいな話でした。今でも意味わからん。

  3. 本記事はこれを言いたいがために書きました。つまり、最初から最後まで駄文のスタイルです。