ひたちなか海浜鉄道で寿司しばいたろか?

TL; DR

glasnsciです。先の4連休を利用して、ひたちなか海浜鉄道に撮影に行ってきましたので、本稿ではその概要と撮影記を書き綴ります。

ざらしの車両

落語「野ざらし」は、「八っつぁん」こと「ハチゴロー(800mm F5.6)」が登場する光学設計の記録です。八っつぁんは苦学生だったようで、途中の一節には

学生支援機構の金の音が、院に籠もってものすごく、ボォーンと聞こえた。

とあります。江戸落語では「野ざらし」。上方落語では「骨釣り」。どちらも、研究に耐えられなくなった八っつぁんが実験室を飛び出して逃げ出すも、長万部の厳しい寒さに行き倒れてしまい、春に野ざらしになったこと。また遺骨が洞爺湖で釣り上げられたことをモチーフにした話です。

全部ウソです。本当は、

浅草寺弁天山で打ち出す鐘が、陰にこもってものすごく、ボォーンと聞こえた

と言う一節が登場します。本来の野ざらしは、

独り身のおいちゃんが暮らす隣家から女の声が聞こえるのを独り身の八っつぁんが気づき、そのワケを尋ねる。すると、隣家のおっちゃんは、夕べにしゃれこうべを釣り上げたので家に帰って酒をかけて飲ませてやったのだ。したっけ、向島から「ゆんべのものです」と女の幽霊がやってきた、と語る。これ幸いとその話を体現しようとする八っつぁん。結局はうまく行かず、自分のアゴ・ホオを釣り上げてしまう……。

というお話でした。こういった落語の裏を考え、当時の世情が忍ばれるのもまた面白いところです。

女の幽霊がやってくる向島は、かつて玉ノ井と呼ばれる売春宿が立ち並んだ歓楽街でした。ですから、おそらく女の幽霊は何らかの病で売春宿でも働けなくなって捨てられてしまったか、なにか客の都合の悪い話を聞かされて殺害されてしまったのでしょう。

向島の地名は現在も残っており、かつての玉ノ井の近くには首都高速6号向島ICがあります。

顛末

高校の頃の先輩E.K.氏と、彼の先生I氏とひたちなか海浜鉄道に行きました。拙宅は未回収の東京都、奥チベート地方にありますので、そこから車を飛ばして一時間。K先輩を拾い、再出発。首都高に乗るとやがて隅田川沿いを走る6号線に入り、向島を横目で見ながら常磐自動車道へと向かいます。I先生とは茨城の文化的中心、水戸駅で待ち合わせでした。一度、線見をしてからお寿司を食べ、夜鉄修行に励みました。結局、帰ってきたのは明け方でしたとさ。トホホ。まあ星取りに行くよりは、早く帰ってこられたからヨシ!としましょう。

ひたちなか海浜鉄道

ひたちなか海浜鉄道勝田駅から東へ伸び、阿字ヶ浦駅まで走る、およそ14 kmの湊線を有する第三セクター鉄道(以下三セク)です。通常の三セクは国鉄ないしJRの払い下げによって、地方自治体と連携しつつ民間事業主が運営する路線です。しかし、ひたちなか海浜鉄道は当初は茨城交通の鉄道部門だったそうで、今はひたちなか市との共同出資で運営されています。三セクとしては、異色を放つ鉄道事業者です。

www.hitachinaka-rail.co.jp

沿線には、ひたちなか海浜公園(ネモフィラの群生地)や阿字ヶ浦海水浴場、安全運転中央研修所といった観光施設が立ち並んでいます。最後は違うけど。下図は、途中の那珂湊駅です。湊線では終点の勝田駅阿字ヶ浦駅と、途中の那珂湊金上駅で列車の交換が行われています。また、阿字ヶ浦駅那珂湊駅には留置線があって列車が留置されていますが、動くのだろうか心配になるくらいサビサビです。大丈夫なのだろうか。

Naka-minato Station
date: Jul. 24th, 2020
location: Naka-minato Station, Hitachi-naka Seaside Railway, Ibaraki Pref., JPN
optics: 24-70mm F2.8 DG DN | Art 019 @58mm
camera: Panasonic LUMIX S1H
exposure:ƒ/2.8, 1/30sec., ISO160

撮影結果

今回はティールアンドオレンジベースに、中間色調を少しだけグリーンに傾けた120度補色でまとめてみました。また、シャドー部がブルーに色づいているとかっこ悪いので、輝度vs彩度グラフで、低輝度側のサチュレーションを下げております。さて、その結果やいかに。ジャカジャン!!(JR東日本のCM風)