M106と「悪い仲間」

TL; DR

やあ同志諸君。glasnsciです。4月にそーなのかーさん大顧問、ほか、大顧問麾下の学生さん4名とご一緒してM106を撮影してきました。本稿はその釣果についてご紹介します。今回は坂口安吾リスペクト(大顧問の勧め)です。

M106と「悪い仲間」(坂口安吾

 三月某日
 昨夜来徹夜。正午過ぎ午睡にうつつを抜かす。それから一パイやってるところで新たな誘惑。天体撮影。大顧問、そーなのかー氏と遠征のことで相談。両氏の意見では撮影地は宮城の蔵王ぐらいのところに定めたい由。これには賛成。次に星鍋動画が欲しい由。これにも賛成。  両氏はボクの動画を買いかぶっているようだ。ボクは一昨年の平成31年、母校の大顧問にすすめられて星をはじめた。例えば、そーなのかー邸には会社帰り撮影できるインドアの神割崎があって、毎晩晴れると星鍋を突きつゞ撮影しているらしい。大顧問もホームグラウンドを持っている。ボクは一昨年の四月にすすめられて天体撮影の世界に踏み込んだのだが、そののちボクはひたすら大顧問一門の指導を受け毎週毎晩レッスンをうけた。そーなのかー氏、大顧問、Niwa氏三人のプロから約一年半レッスンをうけた。この一冬中はボクは赤道儀を入手して小躍りしていた。けれども身辺にプロがいてくれるとかえって練習を怠りやすく、効果はアベコベであった。

 このようにボクの天体撮影は基本だけは確実にレッスンをうけたが、近所に練習場がないので、実際の撮影には経験がすくない。家から自動車で四十五分ほど走らせれば暗くなるが、ここいらはローリング族が多く、自由な出入りができてないのだ。それまでは遠くまでたまに遠征して、ひそかにもぐりこんで撮影する以外に手がなかったのである。インドアでは画像処理の練習しかできないから、外へ出て撮影するとひどく撮れ高が悪い。ピント合わせも四ツも五ツもコマを撮らないとはいらない有様である。人様に見せるような腕前には程遠いのである。

 四月某日
 大顧問・そーなのかー氏と遠征せり。絶好の撮影日和だった。両氏ともM106をボクにすすめたのだった。詳細は別記事に起こしたので、そちらを読んだほうが良いと思う。

FYI

四月の遠征は撮影の釣果に恵まれると同時に、動画を二本立てで出せるなど非常に良い結果を残せました。星鍋動画と遠征記については下記記事とYoutubeリンクをご覧ください。 fornax.hateblo.jp www.youtube.com www.youtube.com

大顧問が撮影されていた星鍋です。二人して動画の方向性が全く違うのが面白いです。 www.youtube.com

とりあえず釣果

今回はM106を撮影しました。気流にも恵まれまして良い結果だったと思います。釣果はこちら。上は最初に処理したもので、下は大顧問、そーなのかーさん、Niwaさんとの勉強会を経て再処理したものです。下は、勉強会でそーなのかーさんが暴露されていた「Convolutionで輝星を修正する手法」1を使いました。この手法、非常に強力なので今後も積極的に使用したいと思います。ガウス関数を畳み込むことで、台形状ないし、ガウス関数2の頂点付近が切り取られた輝度スペクトルになったガリガリ君の輝星を均すという作業になります。「怪しい処理」って書いていますが、十分怪しくないと思います。

前後で比較すると、輝星の色がしっかり出ているだけでもはや印象が全く違います。良い処理を教えてもらったとホクホクです。

また、前回も書いたLCSストレッチ法3を使っています。これも色がしっかり出て、非常によいですね。

M106 M106 (Reprise)
date: Apr 10th, 2021
location: Zao Town, Miyagi Pref., JPN
optics: Takahshi FC-76 w/ x1.04 Flattener (620mm F8.2)
camera: Canon EOS 5D Mark IV (unmodefied)
mount: iOptron GEM45 w/ QHY5l-II and PHD2
exposure: ISO1600, 300sec x 58frames, 10sec x 30frames, 5sec x 33frames

最後に

そろそろGEM45での撮影にもなれてきたので、SkymemoRを出しての二台体制を本格的に検討したいと思います。

アイコン用


  1. 輝星のエラー修正についてso-nano-car.com

  2. ホントはガウス関数じゃなくてMoffat関数というビミョーにガウス関数と違う関数になるようだ

  3. LCSストレッチ法についてsnct-astro.hatenadiary.jpfornax.hateblo.jp