TL; DR
glasnsciです。今日は圧力で煮る星鍋について考えてみたいと思います。
「最近、車の中の仮眠でもぐっすり眠れるようになりました」
— ぐらすのすち (@GLASnSCI) 2021年4月11日
って糸井重里がキャッチコピーで書きそうじゃないですか?
駄文
或る日のことです。同志mejiroと私は、薄紅に染まりつつある空に背を向けて、いそいそ家路を急ぎながら、閑静な住宅街のアスファルトをカツカツと言わせながら歩いておりました。歩調を早めながらふたりともこんなことを言っておりました。
「ぜんたい、最近のしごとはけしからんね。終わったと思った仕事がまた降ってくるし、来ると思ったものがこない。なんでも構わないから、一発シュシュっとやってみたいもんだなあ」
「それはずいぶん痛快だろうねえ。」
高々と上がった半月がまもなく架空地線に届こうかという頃、うず高く育った家々の垣根が二人を上から見下ろしていました。
「あゝ、とんこつラアメンが食べたい」と同志mejiroが言いました。
「ぼくも、お腹がすいたよ」
「近くに、とんこつの店はあるかい?」と私は言いかけ、「いいや、とんこつじゃあない、豚骨ラアメンのお店だ」と言い直しました。
「そう、つまり、ラアメン屋は近くにあるのだろうか」と、じっと同志mejiroの顔を見て言いました。
「ぼくの実家にはね、『とんこつ』という料理があるんだ。豚の骨付きのあばら肉をね、煮るんだよ」
「それは角煮じゃないのかい?」
「角煮なんてそんなナンセンスなものじゃないさ。圧力でね、煮るんだよ。じっくり煮て、味がたっぷりと染み込んだあばら肉をしゃぶるように食べるのさ」
「ははあ、郷土の味ってやつだな。うまそうだ」
「とんこつ、食べたいなあ」
「そうだなあ。食べてみたいもんだなあ」
導入
と同志mejiroと話しながらも私は上の空で、あることに引っかかりました。
「圧力で煮る」
文意上、圧力鍋で煮ることは明らかですが、疑問が湧きます。
「理想気体の断熱変化を仮定した上で、圧力を上げて煮ることは可能なのだろうか」
圧力で煮る星鍋について
以上を踏まえて、圧力で煮る星鍋について考えてみましょう。断熱圧縮されて加熱した空気(理想気体と仮定)で1Lの水を沸かし、星鍋を作ることを考えてみます。ポアソンの法則を使ってある温度℃の大気の温度をにすることを考えてみます。
水の比熱は4.2kJ/(kgK)ですから、1Lの水を100度に沸騰させるには、420kJ必要です。圧縮した空気はセ氏何度になればいいでしょうか。ここで、は水1Lを十分に加熱可能なエネルギーを持つ空気を考えて、空気の等容比熱から、空気の断熱圧縮後の温度はとします。は圧縮の前後で不変です。また、水と空気は無限大の接触面積を持ち、速やかに温度上昇するものします。すなわち、このときに1L沸騰させるのに必要な空気の温度は
ただし、ここで容積はAmazonの「圧力鍋」で最初にヒットした鍋の容積5L=0.005m3を使いました。 www.amazon.co.jp
では、5Lの鍋の空気はどのくらいまで圧縮すれば良いでしょうか。こちらは、ポアソンの法則
より速やかに倍だということがわかります。
まとめ
圧力で煮る星鍋について考えてみました。なんだか、いくつか考慮しないといけない仮定とかをすっとばしたような気がします。どこかでミスしていたらごめんなさい。