TL; DR
お久しぶりですSonnarです。最近 CINEMATIC (シネマチック) という表現がよく使われるようになりました。CINEMATIC について、自分なりの解釈を記事にしていこうと思います。
1. CINEMATICとは
最近、各方面で CINEMATIC という表現をよく耳にするようになりました。例えば、YouTube等で CINEMATIC と検索すると"CINEMATIC VIDEO" "CINEMATIC MOVIE" "CINEMATIC VLOG" 等々たくさん出てきます。
ところで、この CINEMATIC とはどのような意味で使われているのでしょう。おそらく正解は・・・ないと思います。
CINEMATIC という言葉自体は、"映画の" "シネマの" "映画的な" という意味を持ちますが、動画や写真のタイトルに付けられている CINEMATIC にはもっと多くの意味が込められていると思っています。
そして、その答えは CINEMATIC と名付けたクリエイター本人しか分からず、その言葉の意味を自分たちで作り上げていくものだと思います。
これを機に、私が思う CINEMATIC とは何かを考えてみました。すぐに浮かんだのが "クオリティが高い" ということです。私は、映画のように映像・表現のクオリティが高く、凝って作られた作品に対して CINEMATIC と名付けるべきと考えました。
ここで問題なのが、映像・表現のクオリティが高いってなんぞや!ということですね。これについても答えはないと思います。私自身の答えはありますが、他人に押し付けるものでもなく、あくまで自分の心の中に秘めておくものということです。
ちなみに、私の中のクオリティが高いとは、編集含めカラーグレーディングに気を使っていたり、非現実的に感じさせるような映像・写真のことを言います。以前、[Sonnarが話題のティールアンドオレンジ (T&O) を自力で完全再現する] という記事を投稿しましたが、このティールアンドオレンジという色表現も CINEMATIC の一つとして私は使っています。
2. CINEMATICな表現を得るために
突然ですが、こちらの写真をご覧ください。
この写真は、私が思う CINEMATIC を表現したものになります。ポイントは2つ。
- 色表現
- 背景ボケ
まず、色表現については映画のワンシーンで使用されるようなイメージで作りこみました。具体的なパラメータについては今回説明しませんが、スキントーンと背景のグリーンをうまくMIXさせることを意識しています。 ここで重要なのが、いかに暗い部分 (シャドウ) をかっこよく見せるかということです。CINEMATIC な表現を得るために、シャドウ部をうまく操作することがとても重要になります。この写真でいうと、背景の木々がシャドウ部になるのですが、単に "黒" ではなく "グレー" よりにすることで一気に雰囲気が出てきます。同時にスキントーンを整え、背景色に対して明るい色をのせることで被写体に注目が集まります。
次に、背景ボケについて説明します。自分が思う CINEMATIC に " 非現実的" というものがあります。色が非現実的なのか?写っている何かが非現実的なのか?全体として非現実的なのか?等々色々考えられます。今回は、背景が非現実的な印象を与えています。もう一度先ほどの写真を眺めてみてください。背景である木々が、ぐるぐるにボケているのがお分かりいただけると思います。これはレンズの非点収差といわれる性質を利用したものですが、人間が普段見ている景色、イメージと異なった印象を与えることで、その写真の雰囲気にのまれ、 CINEMATIC な表現にすることができます。
このような感じで、映像・写真制作において自らの CINEMATIC を考え、今後もたくさん発信していきたいものです。
3. 終わりに
今回は、最近よく耳にする CINEMATIC という表現に関して自分の考えを述べてみました。結論答えはなく、自ら作り出していくものだと思っています。
そもそもこの話題を取り上げたのは、最近映像制作にも力を入れているためです。同志glasnsciと共に、ああでもないこうでもないいいながら励んでおります。
いつかまた、動画の方も共有します。
それではまた。
Model:宙(そら) Twitter (@___SoraoO13)